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2010年3月 7日 (日)

ビッグイシューを卒業された吉富さんから学ぶべきこと

「THE BIG ISSUE」(ビッグイシュー)日本版 の販売員として品川駅港南口で立ち続けた吉富さん が、3月6日、販売員を卒業された。

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九州から上京したものの挫折しホームレスになったが、ビッグイシューと出会い、自己実現のために販売を始め、毎日駅前に立ち続けた。そして1年3ヶ月。いよいよ人生の再出発である。

今後は、千葉県の館山にある土地で農業を始められる。
九州で営んだ農業のノウハウを、低農薬でも有機栽培でもない、無農薬・無肥料の自然栽培という農法に活かし、再出発される。まずは以前鯉の養殖場であった約2000㎡(600坪)の土地を農地に改良するところから始められるそうだ。順調に運営できるようになれば農地は徐々に拡大されるらしい。

この土地は神奈川県にある修道院の所有で、吉富さんが栽培した農作物は修道院のボランティアに利用されるそうだ。農園経営も修道院が行い、吉富さんは農地開拓と農作物栽培の現場総指揮者となる。まずは一人で農地を整え収穫できるところまで整備し、受け入れ準備が整い次第、農作業にはホームレスの方々も採用される計画であるとのこと。

土地の持つ自然の栄養と作物の生命力を引き上げる「自然栽培」は、私の尊敬する木村秋則さん が、10年にも及ぶ苦難の道を歩み帰結した農法で、木村さんは国内のみならず海外にまで足を運び、その啓蒙と実践指導に奮闘されている。栽培された米・野菜・果物などは、台風などの災害にも虫にも強く丈夫で、腐らず、そして作物が持つ本来の香りと味があるそうだ。

巷間伝えられる有機野菜の安全性も、実際は腐りやすく、そして飼料の配分や質などを間違えると、毒性も強いものになるらしい。今後は自然の生命力に任せた自然栽培・自然農法が飛躍的に広がるのではないかと、期待されているのも頷ける。

この自然栽培を、鯉の養殖場であった土地の改良から始める吉富さん。最初は苦労も多いと思うが、是非とも修道院の希望通りの栽培ができ、ホームレスが労働して自立へと向かい、収穫された農作物がボランティアにより届けられ、みんなに喜んで食べていただけるよう、吉富さんの夢が叶えられるよう、祈りたい。

短期間ではあったが、自己実現と社会貢献という目標に向かい、都会の雑踏の中で人々に無視されながらもビッグイシューの販売を継続され、そして人生再スタートへの第一歩を記された吉富さんから、「夢と目標を持つこと」「そのために必要な、今自分がすべきことを愚直に続けること」の大切さを、改めて学ばせていただいた。

吉富さんは、毎号発売の度に、読者への感謝の手書きメッセージを差し込みビッグイシューを販売されていた。ここに最新号(138号)に入れられたメッセージがある。吉富さんから私たち読者への最後のメッセージである。


<吉富さんからの最後の感謝のメッセージ>

前略 路上より

私がこの仕事をとおして皆様からいただいたものはたくさんあります。
明るい笑顔、あたたかい言葉、厳しい現実、真剣なまなざし・・・。
反対に私から皆様へというものは何があるかなあと考えたら、何もないとはいえないけれど、僕はここにいるよという姿は見ていただけたかなあと思っています。
ただひたすらに走り続けた1年と3ヶ月。卒業はプロセスであって、今やっと再出発の切符を手に入れたところです。普通の暮らしに戻りたい。戻れるきざしを手に入れ、また走り続けます。
最後に「笑顔をいつもありがとう」

H22年3月吉日 大切なお客様へ 「吉富」より


<吉富さんからのメッセージ ここまで>


政治家も特権官僚も検察官も警察官も裁判官も、実業家もサラリーマンも、主婦も学生も、いま、自分の夢と目標が何かを考えていただきたい。
そこに、原理原則から逸脱しない、社会のため人のためになる思想や行動が入っているか、確認していただきたい。
我欲で物事を考え判断し行動することは、周囲を不幸にし、徳を削る行為である。利己ではなく利他の精神で考え行動することは、徳積みの行為である。


小沢一郎という政治家は、主権を官僚と米国から国民に取り戻すために、真の議会制民主主義確立のために、そのゴールから逆算して戦略を練り、戦術へと落とし込んでいる。

その利他の目標達成への必須条件に「選挙での勝利」がある。選挙に勝つことなしに政策実現は不可能である。小沢一郎の常に選挙での勝利を優先する行動は、実業界でもスポーツでも、結果を出す成功者達の思考と行動を見れば、それらと共通したものであることが理解できるはずである。「”正しい”目標を持ち、その達成に拘る強い意思を持ち、そこから逆算して物事の優先順位を決め行動する」ことを理解できない方は、残念ながら仕事でも私生活でも、目標を持ち結果を追求することのない方達である可能性が高い。
そこは皆が認識すべき原理原則である。


吉富さんの卒業から、人生について今一度学びたいものだ。

吉富さん ありがとうございました! 吉富さんとの出会いに感謝いたします!



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以下の書籍をまだお読みでない方は是非ご一読ください、お薦めします。

小林興起氏の 「主権在米経済」2006年5月刊
関岡英之氏の 「拒否できない日本」2004年4月刊  (小林興起氏はじめ”抵抗勢力”とされた議員が郵政民営化に反対する端緒となった著書)
植草一秀氏の 「知られざる真実 -拘留地にて-」
植草一秀氏の 「売国者たちの末路(副島隆彦氏との共著)」



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コメント

かっちょ様
ろくぶんぎ様

コメント有り難うございます。

>かっちょ様
ビッグイシューは夫婦で毎号購入しております(笑)
私は品川駅を中心に、いくつかの駅で。
家内は、池袋駅東口で。

竹馬にはその後の日記もありまして、よろしければ、こちらをどうぞ。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1241019984&owner_id=23803739

今度は、竹とんぼを作ってあげたいと思っています。


>ろくぶんぎ様
「周囲の人がお互いを認め合い、支え合い、そして見捨てない、見限らない」こと。
その通りですね。
互いを尊重し支え合い、協調と協働の文化をつくりあげること。
日本人が失った、この良き日本文化を、復活させたいものです。

投稿: 利他不動 | 2010年3月21日 (日) 10時22分

吉富さんがホームレスから農業に従事されるまでの間には、文字どおり色々あったのでしょう。
そしてこれを乗り越えることができた決定的な(と小生が思う)要素は「周囲の人がお互いを認め合い、支え合い、そして見捨てない、見限らない」ということでしょうか。

自民党の政治家どもに、この点は決定的に欠けているでしょう。
会社をクビになれば「自己責任」
給料減らされれば「自己責任」
米軍機墜落で怪我したり死亡したりしても「そこに住んでいるあなたが悪い。自己責任」
多分、他国から攻められても、他国に内政干渉されても「自己責任」で済ますんでしょうね。
何でもかんでも「自己責任」で済ますのは、論理は一貫しているのかもしれないが、人として間違っているでしょう。
その自民党も、支持率が上がらないからといってすぐに総裁下ろしを始めているようですが、人として間違っているメンバーばっかりなんですから、支持率が上がるわけねぇわな。
小泉進次郎とか藤川優里とか中身スカスカの口先だけの空っぽ二世を引っ張ってきて客寄せパンダでわーわーやってもだめだって。
それと、舛添とか与謝野とか、もう勘弁してくれ。静かにこっそり「みんなの(偽装)党」に移籍して、冷血売国奴っぷりを発揮してくれればそれでいい。参院選で天誅下るだろうから。

投稿: ろくぶんぎ | 2010年3月 8日 (月) 14時21分

ビッグイシューは、地方在住の自分は現物を目にしたことはありませんが、公的なセーフティネットの貧弱さが目立つなかで、
民間のセーフティネットとして自立していることは素晴らしいことだと思っていました。
利他不動さまも毎号お求めになってみえるのでしょうか!?

さてボクは同じ日記のカテゴリーにあった、誕生日の竹馬のプレゼントの話にニッコリでした(^o^)
日付を見るとほぼ1年前!!…今年の誕生日はどんなプレゼントだったんだろう?と、ちょっと遠くを見つめる目になったCaccyoでした(^_-)-☆

投稿: かっちょ | 2010年3月 7日 (日) 15時49分

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受信: 2010年5月11日 (火) 01時24分

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