鳩山首相の所信表明演説に米軍基地問題の方向を読む
オバマ大統領来日を前に、マスメディアは沖縄の普天間基地問題をいかにも日米関係の最重要課題のように取り上げている。そして鳩山首相の「日米同盟の包括的なレビュー」発言に対しても、「米国を刺激する発言」「日米同盟を後退させる」といった論調に終始していた。
どこまでも米国のご機嫌を窺いおもんぱかるマスメディアには国民もウンザリしていると思うのだが、それでもマスメディアはKYなのかKYのふりをしているのか、米軍基地と日米同盟に関する政府批判を一方的に浴びせ続けている。
このように偏向報道だけを受ける国民は、あたかも「オバマ大統領初来日の目的が普天間基地移設問題の解決にある」ように解釈してしまいそうで、困ったことである。
在日米軍基地の問題は、日本から見れば安全保障上の問題であり米国側に立てば軍事戦略上の問題なのであるが、米国の本音は「米軍への日本の財政支援」でしかないはずである。
普天間基地移設については、最初米国は40m程度のヘリポートを希望したにもかかわらず、日本側が現行計画のものにまで拡大し提案したものだから(予算を出すのは当然日本)二つ返事でOKしたものであり、海兵隊のグアム移転の案件についても、承知の通り莫大な費用を日本に要求している。
在日米軍の経費については、提供施設整備費・基地内就労者の労務費・光熱水費等に加え訓練移転費も日本が負担しているが、これらの予算も含め、鳩山首相は「包括的に検証する」と言っているのである。
当然である。
インド洋での給油活動にしても米国は日本に購入させた米国メジャーの石油を無償で米軍に補給させてきたわけであり、例えは多少異にするが、これは庄屋が小作農に田畑や種苗の購入を強制し、収穫した作物を無償で提供させているような姿を浮かべてしまう。
このような日米主従関係を包括的に見直そうとしている首相を批判し、日本の予算を可能な限り奪い取ろうとする米国を擁護するマスメディアには愛国心も自尊心も誠実さの欠片もない、米国に媚びる醜く卑しい餓鬼である。
オバマ大統領は核の廃絶を宣言したことでノーベル平和賞を受賞してしまった。それは、核だけではなく戦争そのものに対するあしかせとすることが目的であったと思われる。
このような状況において、米国の軍需利権集団からオバマ大統領への圧力が増大して行くであろうことは、十分に窺える。
ここで、鳩山首相の所信表明演説から一部抜粋しよう。
<鳩山総理大臣所信表明演説 全文 (平成21年10月26日) から一部抜粋し引用>
日本はまた、アジア太平洋地域に位置する海洋国家です。古来諸外国との交流や交易の中で、豊かな日本文化が育まれてまいりました。二度と再び日本を取り巻く海を「争いの海」にしてはいけません。友好と連帯の「実りの海」であり続けるための努力を続けることが大切です。このことは、日本のみならず、アジア太平洋地域、そして世界全体の利益だと考えます。その基盤となるのは、緊密かつ対等な日米同盟であります。ここで言う対等とは、日米両国の同盟関係が世界の平和と安全に果たせる役割や具体的な行動指針を、日本の側からも積極的に提言し、協力していけるような関係です。私は、日米の二国間関係はもとより、アジア太平洋地域の平和と繁栄、さらには、地球温暖化や「核のない世界」など、グローバルな課題の克服といった面でも、日本と米国とが連携し、協力し合う、重層的な日米同盟を深化させてまいります。また、こうした信頼関係の中で、両国間の懸案についても率直に話し合ってまいります。とりわけ、在日米軍再編につきましては、安全保障上の観点も踏まえつつ、過去の日米合意などの経緯も慎重に検証した上で、沖縄の方々が背負ってこられた負担、苦しみや悲しみに十分に思いをいたし、地元の皆さまの思いをしっかりと受け止めながら、真剣に取り組んでまいります。
<引用ここまで>
「緊密かつ対等な日米同盟」
「対等とは、日本の側からも積極的に提言し、協力していけるような関係」
「日本と米国とが連携し、協力し合う、重層的な日米同盟を深化させる」
「信頼関係の中で、両国間の懸案についても率直に話し合う」
と、鳩山首相は新たな日米関係構築を宣言された。
「友愛」という理念に基づく鳩山首相のこれらの言葉からは、新たな日米関係が「強制」も「強請」もされない、互いに認め合い尊重し助け合う「共生」にあると理解できる。
最後には
「過去の日米合意などの経緯も慎重に検証した上で、沖縄の方々が背負ってこられた負担、苦しみや悲しみに十分に思いをいたし、地元の皆さまの思いをしっかりと受け止めながら、真剣に取り組んでまいります。」と結んだ。
手を握りしめながら、職に就けず自殺した息子さんの話をされたおばあさん。障害を持ちながらもチョーク工場で「他人のためにある自分」を見つけ、生き甲斐を得るみなさん。このような方々と接した心情を吐露された。
このように相手の心と直に触れ合うことのできる鳩山首相ならば、沖縄の在日米軍の問題を、日本と沖縄の問題としてだけでなく米国と世界の問題として、率直にオバマ大統領と話をされることであろう。
そしてノーベル賞と軍需利権集団からの圧力の間で苦悩する改革派オバマ大統領の気持ちを察し、鳩山首相のリーダーシップで信頼関係を生み「日米同盟」を進化させた新たな関係「日米共生」を二人で宣言される、そのように願いたいものだ。
そこに目標を置くならば米軍の基地問題は全く急ぐ問題ではない。沖縄のみなさんの気持ちをくみ、時間をかけ米国と交渉し最善の結論を導き出せばよい。
「最後は自分で決める」との鳩山首相の言葉は、このような状況を想定したうえで、過去の米国隷属外交から対等に率直に話し合える日米外交に切り替えようとの意思表示と思える。
鳩山首相と小沢一郎氏とは「友愛」「共生」で理念が一致している。そしてブレインに稲盛和夫氏もいる。
この二人のリーダーには、旧政権とその利権集団による様々な妨害工作に屈することなく、平成維新の成就へと牽引していただきたい。
【参考】まだご覧になっていない方は是非どうぞ
鳩山総理大臣所信表明演説 (平成21年10月26日)を政府インターネットテレビで (全収録 52分49秒)
↓↓読んで納得、価値観や考え方を共有でき、学べます↓↓
天木直人氏のブログ
普天間基地移転問題を先送りした鳩山連立政権の苦悩と弱点
(鳩山連立政権の最大の弱点は安保政策がないことであると。。。)
普天間基地問題は事実を知った上で議論しろ
(実は米軍は当初45mのヘリポートを希望したのに、日本側がどでかい公共投資のための基地移転を提案したという話。そして、基地移設のごり押しはオバマ大統領にとってもマイナスであると。。。)
鳩山民主党政権は結論を出す前に「幻想の島 沖縄」を読むべきだ
(ダム行政と同じ、賛成派住民を生み出す~金で住民の頬をひっぱたき賛成させる~構図が見えた。)
日米関係の悪化を鳩山首相の命取りにしてはいけない
上記2つの記事を更に掘り下げ、鳩山首相に対し、日米関係を進化させるため「国民にすべてを開示して、国民を味方につけること」を提案されている。)
「Aobadai Life」さん
普天間の問題は、日本世論の大転換をひきこすかもしれない。
(今回のマスメディアの扱いが奏功し、国民が沖縄と米軍の実態を初めて知り考える、そして日本人に自立心が芽生える端緒となれば。。。)
「反戦な家づくり」さん
キャンベルとケリー
(米国は一致団結して辺野古の滑走路を作らせようとしているのではない、そして鳩山政権は米国を見限っていると。。。)
普天間問題は じつはアメリカの内紛だろう
(米国には産軍共同体と軍備縮小派との内紛があり、オバマ大統領にそれなりの成果を持たせなければ、産軍共同体の怒りが。。。)
私たち国民の声を届けよう!
亀井静香ウェブサイト
小沢一郎ウェブサイト
鳩山内閣メールマガジン
以下の書籍をまだお読みでない方は是非ご一読ください、お薦めします。
小林興起氏の 「主権在米経済」2006年5月刊
関岡英之氏の 「拒否できない日本」2004年4月刊 (小林興起氏はじめ”抵抗勢力”とされた議員が郵政民営化に反対する端緒となった著書)
植草一秀氏の 「知られざる真実 -拘留地にて-」
植草一秀氏の 「売国者たちの末路(副島隆彦氏との共著)」
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