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2009年11月12日 (木)

郵政民営化とマッキンゼー

まず最初に前回取り上げた件、THE JOURNAL  が募集した「みんなで偽装」党 代表渡辺喜美氏への質問が、昨日(11月11日)再掲載された 。 渡辺喜美氏への取材記事に続き、読者からの質問も掲載されている。
読者に質問を募り掲載したのはよいが、それを一旦削除しまた再掲載するという行為がどうも理解できない。しかし、こうして復活したのだから「素直に感謝」しなければ。

この再掲載された取材記事に、私の前回記事「みんなで偽装」党 渡辺喜美代表への”脱官僚依存と郵政問題について”の質問  をトラックバックしたので、より多くの読者にこの質問を読んでいあただけるようであれば、ありがたい。(THE JOURNAL編集部からの承認が得られなければ没であるが。。。)


さて、マッキンゼーについて。
小泉政権において、マッキンゼーの宇田左近氏 が「郵政民営化に関する有識者会議」のメンバーとなり郵政民営化の骨格づくりに深く関与した。そして彼はそのまま西川体制のもと日本郵政の取締役に就いた 。 (現在は日本郵便の執行役員

宇田左近氏については 原田武夫国際戦略情報研究所公式ブログ  (2008年4月23日)にて、高橋洋一氏の著書「さらば財務省!」 からの引用で触れられている。
この件ではTokyonotes 東京義塾 Orwell氏 も原田氏の記事を転載されている

マッキンゼーは郵政民営化の基本方針づくりの段階から関わり、そのコンサルタントが日本郵政の役員に就いた。そして政権交代し郵政民営化推進に赤信号が灯った本年9月、鳩山内閣発足にタイミングを合わせ郵政民営化見直しの否定と民営化推進を主張するため、マッキンゼーのコンサルタント(当時)佐々木裕子氏がブログ”世界一やさしい「郵政民営化」のお話” を開設した。
最後まで諦めず、ターゲットを落とすまであらゆる手段で攻撃を仕掛けるこの執念は、良い意味では日本人も見習うべきである。

実際のところ稲盛和夫氏は創業時から「目標達成まで絶対に諦めない」文化を浸透させ、京セラを今日の一流企業にまで育て上げられた。しかし同じ諦めない文化を持っていても、「原理原則」に従い判断し実行するのか、「私利私欲」のために国民を欺くのか、そこにゴールの違いがあることは明白である。

その私利私欲集団マッキンゼー(当時)の佐々木裕子氏へ郵政民営化についての疑問点を投げかけ一部回答を得たのであるが、その経緯と内容は下記4連載の記事にある通り。

民主党はこのわかりやすさを学ぼう~郵政民営化推進派のブログ
ブログ ”世界一やさしい「郵政民営化」のお話”さんへの異論反論 1
ブログ ”世界一やさしい「郵政民営化」のお話”さんへの異論反論 2
ブログ”世界一やさしい「郵政民営化」のお話”さんへの異論反論 3


前回も書いた通り、世の中には「虚」と「実」があるのだが、「実」を説明して欲しいとの質問に対し、「虚」を主張する回答者は自己とは矛盾する「実」を語らなければならず、回答をパスするか、もしくは回答してもその場しのぎの誤魔化しを施すしかない。
上記4記事をお読みいただければ、そのことをよく理解していただけると思う。

マッキンゼーといえば大前研一氏。この御仁もまたマッキンゼー文化の権化である。日経グループや大前研一氏のこのような論説を目にすると、赤ペンで添削して差し上げたい衝動に駆られる。
KON285 郵政改悪~借金大国日本を作ったメカニズムの復活を許すな~大前研一ニュースの視点~


最後に世界日報が国民新党の自見庄三郎氏に行ったインタビュー記事 (2009年3月4日)がある。非常に興味深い内容なので全文転載する。自見庄三郎氏の言葉から、郵政民営化および小泉構造改革が「実」なのか「虚」であるのかを、読んでみたい。



<以下 世界日報から引用>

利権狙う市場原理主義者
ドイツでは民営化指南役、脱税で辞任


自見庄三郎氏
 ――“改革利権”絡みでは二〇〇八年二月、小泉純一郎・竹中平蔵両氏が手本としたドイツポストのクラウス・ツムヴィンケル社長(当時)が、ドイツ捜査当局から脱税容疑で身柄を拘束された、という事件が持ち上がり、ドイツでは大騒動になったことがある。

 ツムヴィンケル社長は、有名な世界的コンサルティング会社・マッキンゼーの出身で、小泉氏や竹中氏、西川社長も帰依しているカリスマ的「郵政民営化」論者。日本の政府にも「郵政民営化」の指南役として公式に招かれていた。しかし、タックスヘイブン(脱税などのための租税回避地)として名高い欧州のリヒテンシュタイン公国に不正蓄財していたことが発覚、〇八年二月にドイツの検察当局に脱税容疑で拘束されて引責辞任に追い込まれ、ボーフム地裁で執行猶予付きながら禁固二年、罰金百万ユーロ(約一億二千万円)の有罪判決が言い渡された。

 ――ツムヴィンケル氏と日本の郵政民営化推進論者につながりは。

 日本郵政の西川善文社長は、マッキンゼー社出身で「郵政民営化に関する有識者会議」のメンバーだった宇田左近氏を郵便事業株式会社の専務執行役員に登用した経緯がある。西川氏が近いとされる米国の投資銀行のゴールドマン・サックスやメリルリンチ、マッキンゼー、小泉、竹中、西川、宮内の各氏らは市場原理主義者として背後でつながっているとみられる。国有財産を国民のものとは考えず、愛国心のかけらもない。

 ――小泉元首相が「笑っちゃう」と言って、麻生太郎首相を批判した狙いはどこにあるか。

 小泉さんも(ドイツで問題になったように)「郵政民営化」なるものの実態が国民の前に明らかになることを恐れて、意図的にああいう発言をしたのではないか。

 ――第二次小泉政権下に、竹中郵政民営化担当大臣(当時)に近いとされる広告代理店が随意契約によって、約一億五千万円相当の契約金額で政府の「郵政民営化」広報宣伝業務(チラシの企画・製作)を担ったことがある。その際、国民をIQ(知能指数)と「構造改革」に賛成か否かで区分した「B層(IQが低く、『構造改革』に中立から肯定的な層)」をターゲットにした意図的な「広報宣伝戦略」が展開されたとの疑惑が噴出、「国民を愚弄したものではないか」として、国会などで問題になったことがあるが。

 リンカーンの言葉にあるように、多くの人間を一時的にだますことはできても、長期間にわたってだますことはできない。〇五年夏の郵政選挙では、マスメディアの操作で「小泉劇場」にだまされたが、(〇七年の参院選挙の結果に象徴されるように)あれから日本の政治、経済、社会情勢がおかしくなったと、国民の多くがそう思い始めているのではないか(表参照)。

金融資本主義が暴走
真保守主義で経済社会再建を
 ――「郵政民営化」や「構造改革」路線の本質は何か。

 「郵政民営化」は小泉・竹中流「構造改革」路線の一丁目一番地で、その「構造改革」路線は、米国のシカゴ学派の総帥だったミルトン・フリードマン教授がケインズ政策に反発して唱えた「ネオ・リベラリズム(新自由主義)」の流れを日本に適用したものだ。サッチャー、レーガン政権に受け継がれて、ソ連共産主義帝国を崩壊させるなど一定の成果はあったが、その後、暴走してしまった。ドイツの碩学マックス・ウェーバーが名著「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」で指摘したように、宗教が資本主義の暴走を止める一つの支えになってきた。しかし、それが失われ、「ワシントン・コンセンサス」が台頭してきた。伊藤忠商事の丹羽宇一郎会長も同様に指摘している。

 ワシントン・コンセンサスとは、米国の財務省と国際通貨基金(IMF)、世界銀行の間で広く合意された米国流の新古典派対外経済戦略で、「小さな政府」「規制緩和」「市場原理」「民営化」を世界中に広く輸出し、米国主導の市場原理主義的資本主義を押し広げようとするものだ。日本では財務省がそれに乗っかり、小泉・竹中両氏がその手のひらの上で「構造改革」路線を打ち出した。

 ――政治は結果が問われるが。

 極端に言えば“金儲け至上主義”の市場原理主義のため、わが国の良き伝統だった勤労の精神は廃れ、マネーゲームが横行した。都市は一定程度栄えたが、地方経済は疲弊、中産階級も下流階級に没落し、弱者切り捨ても公然と行われるなど、格差が拡大した。

 ――どの程度、格差が拡大したのか。

 例えば、一九八四年には、上位20%の所得をすべて合わせた金額は、下位20%の所得の合計の十三倍に過ぎなかったが、二〇〇二年にはその差は百六十八倍に広がった。犯罪も増加し、自殺者は年間三万人以上となっている。人間の尊厳性が軽視され、日本の良き歴史的伝統が破壊された。

 ――今日の米国発国際金融危機と世界同時大不況も引き起こした、との指摘もある。

 米国のウォール街の金融資本である投資銀行がその主犯格。その言いなりになって「構造改革」路線を推進し、(財政超緊縮・金融超緩和政策による円キャリー取引で円安バブルを引き起こし、米国の住宅バブルを助長した)小泉政権時代の日本はその共同正犯だ。

 ――米国のオバマ新大統領は麻生首相を最初に自国に呼んだが、その背景は。

 普通だったら、同じアングロ・サクソンである英国のブラウン首相を呼ぶところだろう。しかし、米国はもともと、日本に「郵政民営化」を要求し、竹中郵政民営化担当大臣(当時)は、その要求に従って郵政民営化関連法案を作成した(城内実自民党衆議院議員=当時=は〇五年六月七日の衆院郵政民営化特別委員会で米国側と郵政民営化準備室が十七回にわたって密談したことを政府側から引き出している)。米国はオバマ新政権が総額七千八百七十二億ドル規模の財政出動を打ち出したが、その際に発行する米国債を誰が引き受けるかという問題がある。中国は世界最大の米国債保有国だが、(ウラでは)引き揚げると米国を脅している。そうすると、米国は一層、ゆうちょ銀行・かんぽ生命が預かっている併せて三百五十兆円の資金を狙ってくるのではないか、と心配しているところだ。

 ――ウォール街を中心とした米国金融資本による“振り込め詐欺”に警戒が必要だ。進行している「郵政民営化」にどう対処すべきか。

 郵政事業を民営化したドイツ、イギリス、ニュージーランドでは郵便料金は上がっているし、ドイツではブンデスポスト(連邦郵政)から分割された金融部門のポストバンクが、米国のサブプライムローンを含んだ証券化商品を購入して膨大な負債を抱えるなど、各国の民営化は失敗ばかりだ。まず、理念なき郵政民営化法は廃止する。株式の上場を一時凍結して、三事業一体にしなければならない。金融・保険もユニバーサルサービスを以前のように過疎地においても等しく受けられるようにしなければならない。そして、国のセーフティネットを確保するためにも、新たな郵政事業での国民の権利を保障するための郵政改革法を制定することが必要だ。

 ――「構造改革」路線の代案は。

 金融危機と大不況に対処するための当面の課題として、国内基準銀行の自己資本比率規制の撤廃や公的資金注入などによる金融安定化対策を講じ、併せて暮らしを守ることを中心とした総額二十兆円規模の大型景気対策として財政発動をする。さらに何よりも、日本の良き歴史と伝統、文化を継承しながら、世界に開かれた郷土愛と愛国心を基盤にして、官(公)と民のベスト・ミックスの経済社会を築くことが、今後のわが国の大きな課題だと思う。真の保守主義でやっていかねばならない。

<引用 ここまで>



私たち国民の声を届けよう!

亀井静香ウェブサイト
小沢一郎ウェブサイト
鳩山内閣メールマガジン 

以下の書籍をまだお読みでない方は是非ご一読ください、お薦めします。

小林興起氏の 「主権在米経済」2006年5月刊
関岡英之氏の 「拒否できない日本」2004年4月刊  (小林興起氏はじめ”抵抗勢力”とされた議員が郵政民営化に反対する端緒となった著書)
植草一秀氏の 「知られざる真実 -拘留地にて-」
植草一秀氏の 「売国者たちの末路(副島隆彦氏との共著)」



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 自End!(自エンド)8・30「祝!政権交代」勝利記念バナー、国民が主人公の政治を
 by SOBA@「雑談日記」

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コメント

ろくぶんぎさん

コメントありがとうございます。
「神州の泉」でのろくぶんぎさんの実直なコメントを読ませていただいております。

事業仕分け人の人事は問題ありますね。仕切り直してもらいたいです。事業仕分けの仕組みそのものも。
財務省は鳩山政権スタート直後から主導権を握ったようで、どうも藤井・行天コンビにやられてしまっている感じです。
日本郵政グループ各社の役員人事もネットで各社見ましたが、まだゆうちょ銀行に高木祥吉氏が居座ってます。
外国人参政権も国民に何の説明もないまま勝手に歩き始めていますし。

私たち国民の厳しいチェックが必要ですね。

平野官房長官、藤井蔵相、仙石行政刷新担当、名前覚えてませんが防衛相と、このあたりはそろそろ更迭させたい気分です。

投稿: 利他不動 | 2009年11月12日 (木) 22時08分

はじめまして。
神州の泉さんのリンクから訪問させていただき、それ以来時々拝読させていただいておりましたが、初めてコメントさせていただきます。

政権交代しても、まだまだ油断はできませんね。
事業仕訳チームにも、新自由主義者(BNBパリバ出身の川本裕子氏、モルガン・スタンレー証券のロバート・フェルドマン氏等)が潜り込んでいますし。

マッキンゼーの元コンサルタント佐々木裕子氏は、まさに内容スカスカもいいところですね。
自見庄三郎議員のほうは「実」のあるお話です。

しかし財務省は新自由主義を利用して自省の利益を固守しているとしか思えません。そのためには基本的な経済統計も出さないし、出したとしても数字をいじったりする。
財務省に対する査察チームも組んでもらいたいものです。

投稿: ろくぶんぎ | 2009年11月12日 (木) 19時56分

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