ブログ ”世界一やさしい「郵政民営化」のお話”さんへの異論反論 2
佐々木裕子氏の ”世界一やさしい「郵政民営化」のお話” への返答続編である。
<引用ここから>
>2)ではなぜ、実際の構造改革の時期と米国の「年次改革報告書」の提案の内容が常に一致するのか?
>「改革が実際に始まった時期」と米国の提案の内容に奇妙な一致があるのは事実です。これはなぜでしょうか? では実際に米国政府が提出した「年次改革要望書(2003年)」の文面をみてみましょう。
>*************************************
>(V-A. 透明性 簡保商品および日本郵政公社による元本無保証型の「郵貯」投資商品の開発および販売にかかわる法律の改正案の策定につき、米国政府は、総務省が、関連分野における民間活動に影響を及ぼしうるあらゆる面について、一般市民(外国保険会社も含む)への十分な情報提供および意見の収集を行う手段を講じることを求める。それは、保険業界や他の民間関係機関(国内外を含む)が以下の事項に関し、意見を述べ、また総務省の職員と意見交換する有意義な機会を提供することを含む。
(中略)
>V-B. 同一基準 米国は日本に対し、郵便金融機関と民間の競合会社間の公正な競争確保のため、郵便金融機関に民間と同一の法律、税金、セーフティーネットのコスト負担、責任準備金条件、基準および規制監視を適用することを提言する。
>V-C. 拡大抑制 米国は日本に対し、郵便金融機関(簡保と郵貯)は、民間が提供できるいかなる新規の保険商品の引き受け、あるいは新規の元本無保証の投資商品を提供することを、上記にあるように公正な競争が確保されるまでは、禁ずることを求める。そのために、米国は日本政府に対し、新規の商品に関し、1994年の日米保険協定に規定されている新規商品の検討および認可手続きに関する日本の約束を再確認するよう求める。
>V-D. 民営化 米国政府は、2007年4月の郵政民営化を目標に、小泉首相が竹中経済財政・金融担当大臣に簡保、郵貯を含む郵政3事業の民営化プランを、2004年秋までに作成するよう指示したことを特筆する。現行制度のいかなる変更も日本の広範な保険市場における競争およびその効果的な運営に重要な影響を与えるため、民営化に関するすべての意思決定および実施についてはオープンで透明性のある方法で行われることが重要である。これには、上記のV-Aに述べられているものと同様の措置が含まれる。
>***********************************
>はい。気になるのは、
>「米国政府は、2007年4月の郵政民営化を目標に、小泉首相が竹中経済財政・金融担当大臣に簡保、郵貯を含む郵政3事業の民営化プランを、2004年秋までに作成するよう指示したことを特筆する」
>というところでしょうね。「民営化プランを指示したのは、米国政府なのか!?」と読もうと思えば読めるわけです。でも、もう一度、よーくよーく訳をみてみましょう。
>「米国政府は、、、小泉首相が、、、民営化プランを、、、作成するように指示したことを、特筆する」
>ですから、「指示」したのは小泉首相で、米国政府はその「小泉首相が指示した事実」を「特筆」しただけ、、、なんですね。
>要するに米国政府は
>「いつまでに民営化のプランを書くべしという指示があったか、ちゃんと分かってるぞー(=特筆する)」
>「だから、やるなら公平にするように。あと、どう改革するのか、ちゃんと情報共有してくれなきゃやだ」
>といっている訳ですね。
>あらゆる大きな構造改革について、「日本でこんな議論が始まっている」という情報は当然米国に流れます。
>構造改革は、日本企業だけでなく、米国企業にとってもチャンスになります。
>ですからその度に米国政府は、
>「やるなら、ちゃんとすべての企業(含む外資)に公平にチャンスがくるようにしてね」
>「どんな風に改革するのか、ちゃんと情報共有してね」
>という「ごく一般的な」の提言を行っているのですね。
>あらゆる構造改革と、米国の年次改革報告書の内容に一致がみられるのは、
>ある意味当然だといえるでしょう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「年次改革要望書」に「指示した」「指示しない」との記述があるかどうかをあげていらっしゃいますね。
しかし、このことは何の問題でもなく、ポイントとなるのは V-D ではなく、V-A から V-C までの記述だと思います。
そして、佐々木様の引用にはありませんが、
V-A-1. 国会提出前の総務省の計画や法案
V-A-2. パブリックコメント手続きの最大限の活用と実施を伴う、実施段階前のガイドライン案やその他の規制措置
この部分をV-A から続けて読んでみてください。
外国の保険会社や金融機関が「国会提出前の総務省の計画や法案」などについて意見を述べ、総務省の職員と意見交換する有意義な機会を提供することを要求しているわけですよね。
どこに、国会提出前の国の計画や法案を他国企業に見せ、彼らの意見を伺うような国があるでしょう?
でも日本政府はそれをやっちゃったんですよ。国民に内緒で。
ここでもう、私の別の質問「何故、日米両国で18度も郵政民営化のための会合がもたれ、そのうち5回に米国生保の代表者が出席したのか?」の答えも見えました。
裏には米国生保業界のロビー活動があり、簡保を廃止させ、その溢れた資金が競争力の高い米国系生保に流れる仕組みをつくるためですね。
だから、郵政民営化以前に保険業法の改正も実施され、時価会計も導入され、そのために体力を失った数多くの生保が買収されました。
4分社化された郵政子会社の外資による買収を容易にするための新会社法まで施行されています。
こうして1994年以来「年次改革要望書」に記載された要望が、一つひとつ実現しているのです。
最後に、米国側の発言をひとつ引用します。
「郵政民営化法案は廃案となったが、これは手取りの時期が少し延びたにすぎない。ほんの少し待てば、われわれは3兆ドル(340兆円)を手に入れることができる」
ウォールストリートジャーナル紙インターネット版より 2005年8月8日(参議院で郵政民営化法案が否決され衆議院解散となった日)
ありがとうございました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<引用終わり>
過去行われた構造改革の中で、郵政民営化から逆算して用意周到に日本に要求されてきたものも多い。
どの国の政府も、他国との交渉において自国の利益誘導を図るのは当然であるが、米国の日本に対する現在の要求は、日米経済摩擦、その後の構造協議を経て現在に至るものであり、1994年からの「年次改革要望書」では明らかに米国への利益誘導のための内政干渉を継続している。日本政府がそれに従属し続けてきたことは、”国家主権”から”米国主権”に入れ替わった日本国家が構築されてきたことを意味する。
要するに日本は米国の植民地ともいえる状況に陥っているのである。
2003年の「年次改革要望書」
2004年の「年次改革要望書」
この「年次改革要望書」を、分野ごとに最初の1994年から2008年まで追っていくと、更に真実が見えてくるであろう。そこに、日本が行ってきた法律や制度改革を時系列で併せていくと、どのように結論づけられていくか。。。
鳩山政権では、今後「年次改革要望書」を毎年公開することを望む。
それに対する国民の意見も拾い上げ、”国民主権による構造改革”を進めていただきたい。
郵政民営化については、小林興起氏の 「主権在米経済」2006年5月刊 でその全貌が明らかにされている。
植草一秀氏のブログでは ”小泉竹中「郵政民営化」による「日本収奪」の構造” が詳しい。また植草氏のブログのサイドバーにある「カテゴリー」が素晴らしく整理されているため、そちらから「郵政民営化」「竹中金融行政」「西川郵政社長解任」などに関連する記事を参照されることをお勧めする。
高橋博彦氏の「神州の泉」”郵政民営化見直しと、小泉・竹中構造改革路線の見直しこそ、新政権の歴史的役割!!” では、やはり郵政民営化と小泉竹中構造改革を総合的に捉え、これらを検証し国民に証すべきであるという主旨で、新政権への注文を出されている。
私は、そのことに同意見であり、「年次改革要望書」の公開はその部分で非常に重要な意味を持つと考えている。
この記事は下記書籍に書かれた情報を元にしています。 まだの方は是非ご一読願います。
小林興起氏の 「主権在米経済」2006年5月刊
関岡英之氏の 「拒否できない日本」2004年4月刊 (小林興起氏はじめ”抵抗勢力”とされた議員が郵政民営化に反対する端緒となった著書)
植草一秀氏の 「知られざる真実 -拘留地にて-」
植草一秀氏の 「売国者たちの末路(副島隆彦氏との共著)」
【お願い】 植草一秀氏を応援される皆様には、是非 植草氏のブログ から 人気ブログランキング に入り、応援のクリックをお願いいたします。 ブログランキングを圧倒的数字で維持することは、植草氏を護る上で重要な意味を持っています。
| 固定リンク
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 民主国家ではなく官僚独裁国家だったのね、日本は・・・ ネットに見る正論~崩壊した三権分立~Caccyo通信111010(2011.10.12)
- 宗主国アメリカ様のご指導とは真逆。日本の再興はブラジルに学ぶべし~中間層拡大のための経済政策~Caccyo通信110925(2011.09.29)
- 「控訴審で破棄されるのは明らか」なんて、願望じゃなく国家権力の謀略を糾弾するコメントしてよ、小沢弁護団さん(2011.09.29)
- 小沢一郎は国家再建への一歩へと手を打ちました。我々ももう少し耐え我慢し、戦いましょう。(2011.09.01)
- 今度こそ、頼みますよ小沢さん! 今回またやられたら、もう日本は終わりです。(2011.08.29)
「郵政問題 年次改革要望書」カテゴリの記事
- 毎月1兆円の郵政資産が消え、政府と霞ヶ関の電子決裁は全て米国に垂れ流されているという情報(2011.02.21)
- 日本に郵政民営化を命令しながら米国郵政の国営を固守する米国の魂胆(2010.08.13)
- みんなで偽装党躍進と国民新党敗北の裏に「郵政金融資産略奪」を狙うハゲタカの策謀があったようです(2010.07.30)
- 「官」首相への国民の思いと、鳩山政権が日米史に刻んだ「日米規制改革委員会」廃止の事実(2010.07.16)
- 参議院選投票前にもう一つ確認! 「官」(凌雲会)政権の最重要達成課題は郵政を「小泉竹中民営化=郵政米営化」に戻すことです(2010.07.10)
この記事へのコメントは終了しました。

























































コメント
Orwellさん
コメントいただき、ありがとうございます。
建国の精神で、よい日本をつくりたいですね。
過去の米国による内政干渉と米国に隷属した日本政府の実態を暴き、それを海外に情報発信し包囲網を形成するようなことも必要となるでしょう。
売国者たちへの国策捜査も必須です。
これまでのような政府の自己都合で行う国策捜査ではなく、真に日本国家と国民への反逆者を裁くための捜査です。
投稿: 利他不動 | 2009年9月26日 (土) 14時56分
自立・自尊の日本を創りましょう。内政干渉をやめさせましょう。民営化、規制緩和、公共政策の削減と、市場原理主義の三大虚妄の、走り使いをした、日本人のエコノミックヒットマンを糺弾することが大切です。世界的にも、市場原理主義はおわりました。自信をもって、糺弾しましょう。危なく属国になるところでした。天佑とはこのことです。
投稿: Orwell | 2009年9月25日 (金) 22時42分